PHILOSOPHY
“トーキョーハチオウジン” は、ジンのスタンダードと言える、ロンドンドライジンに引けを取らないトーキョードライジンをここ東京八王子で、という代表者中澤の想いから生まれました。
世界中でジンが見直され、地域性や、ボタニカルでの差別化を試みた様々なクラフトジンが誕生するなか、 あえてジンとの出会いという原点に立ち戻り、今求められる新しいスタンダードな姿をお届けしていきます。
PHILOSOPHY
トロンボーン演奏家でもある代表者中澤の“音楽的視点と思考”、そこに見事に重なり合ったトーキョーハチオウジンは、オーケストラが指揮者のタクトにより、様々な音を重ね、ハーモニーを生み出し、楽曲を表現するように、味と香りが響き合い深まりながら広がりをみせます。また、バーテンダーがカクテルを表現する際にも、基礎となる重要な素材として、奥深いハーモニーを生み出す支えとなっていく、そんなお酒です。
STORY
祖父から受け継いだ八王子という場所で 新たなスタンダードを目指すべく生まれた“トーキョーハチオウジン”。その誕生までのお話……。
“ジン”の可能性との出会い
それは仕事で訪れた北海道函館で、何気なく立ち寄った老舗バー「舶来居酒屋 杉の子」での出会いから始まった。
昭和33年に開業し、地元からも観光客からも愛される、モダンでありながらもどこか懐かしく、アットホームな雰囲気が漂うそのバーには何度か訪れていたのだが、その日、店主の元子さんから何気なく紹介された“ジン”に、彼は衝撃を受けることとなる。
それは「Distillerie De Paris」で作られ“飲む香水”と謳われたた“ジン”で、今まで味わった“ジン”とは明らかに違う感覚を受け、彼の中で驚きと共に動揺のような感覚が生まれた。
その名の通り香水のような香りが立ち上がり、その後に味わいが広がる。
こんな“ジン”もあるのか・・・。それは“ジン”の可能性に魅了された瞬間だった。
家業を引き継ぐ
トーキョーハチオウジンの生みの親である中澤氏は、東京都
八王子市に生まれ育った。いわゆる西東京と言われる地域で、高尾山もすぐ近くにあり、地方在住者が憧れる東京23区にはない、ほのぼのとした雰囲気が漂う地域である。
戦後、祖父がそれまでの製糸・紡績業から職業変えし、成長する新たな産業として目をつけた日本初の樹脂サッシ製造の会社を、この場所に立ち上げ彼で3代目となる。
しかし、そのまま3代目となることに抵抗を覚えた中澤氏は、アメリカに渡り、それまで続けてきた音楽の道を目指したが、挫折、帰国後は飲食業界で働き始めた。
30歳を迎える頃、母に促されて家業を継ぐことを承諾、全ての夢を諦めた瞬間のように見えた。
しかし、音楽業界と飲食業界で、培われた感覚とスキルは意外なほどにこの家業で役に立ち、充実した感覚を覚え始めると共に、アマチュアではあるがオーケストラ楽団を立ち上げ、挫折した音楽の道を違った形で表現することとなった。
バーテンダー富田氏
家業の会社での仕事も板につき、プライベートの音楽活動も
軌道に乗ってきた頃、会社では時代に沿った新しい事業を立ち上げる話が持ち上がってきていた。中澤氏と“ジン”の衝撃的な出会いの瞬間はまさにその頃であった。
「舶来居酒屋 杉の子」出会いから“ジン”というお酒をもっと知りたいと思い、取り憑かれたようにさまざまな“ジン”を求めるようになった。そんな折、札幌にある「Bar nano」で、またもや“ジン”の新たな可能性と素晴らしい人材と出会うこととなる。
それは5種の“ジン”をブレンドして作ったカクテル「ジントニック」で、バーテンダー富田氏のクリエイティビティとクオリティーのなせる特別な味わいは、中澤氏の背中を後押しすることとなった。
またそれは、彼のジン作りにおいての良きアドバイザーとの出会いでもあった。
シカゴへ
中澤氏の中で、この特別な出会いからなのか、地域性や、ハーブの特徴をブランディングとしないスタンダードで伝統的な“ジン”を作りたいという 思いが大きく生まれ始め、その“ジン”を彼の生まれ育った東京八王子で作りたいとの思いは募り、まずは社長である父をはじめスタッフを説得し、シカゴにある蒸溜所、KOVAL社へ向かいCEOのRobert Birnecker氏から直々研修を受けることになる。
KOVAL社へ向かった理由は、彼が誠実に作っていきたい“ジン”を作るための技術だけでなく、背景や生産数などさまざまな点でこの蒸溜所が見本になると直感で感じたからであった。
Robert Birnecker氏にも彼の作りたい“ジン”の構想を相談し、彼からも良いアイデアだと背中を押してもらったこともあり、東京八王子蒸溜所のプロジェクトは現実味をおび、進みはじめることとなった。
愛される“ジン”へ
“トーキョーハチオウジン”をどんな“ジン”にしたいのかと問われると、真っ先に頭に浮かぶのは「愛されるジン」その一言に尽きる。
中澤氏のアイデンティティーを作り上げた、音楽と飲食業に共通する、「お客様楽しませ、幸せな気持ちをもたらすことができる」ということ、それを東京八王子蒸溜所で生み出せたら、そんな思いがこの“トーキョーハチオウジン”には詰まっている。
スタンダードな“ロンドンドライジン”のように長く愛される“ジン”でありたい。
自らが主役だけでなく、脇役でも光るような味わいをもかね揃えたい。
そんな思いを込めて、ボタニカルの素材選び、コーンスピリッツ選び、瓶やラベルなど時間をかけてじっくり吟味して“トーキョーハチオウジン”は徐々に形になっていった。
味と香りが重なり生まれるハーモニー
厳選を重ねたボタニカルの素材と、欧州から取り寄せているコーンスピリッツを使用し、伝統的な製法で何度も試行錯誤を重ねて出来上がった“トーキョーハチオウジン”の味わいと香りには深みと華やかさと、厳格さが入り混じり、見事に美しいハーモニーを生み出している。
それはオーケストラが指揮者のタクトにより、様々な音を重ね、ハーモニーを生み出し、楽曲を表現するように、中澤氏という蒸留者が、味と香りを引き出し、それらが響き合い深まりながら広がりをみせ、深みのある“トーキョーハチオウジン”が生まれる。
そしてその“トーキョーハチオウジン”がバーテンダーの手に渡れば、基礎となり数々の奥深いハーモニーをさらに生み出し世界を広げていく。
美しいメロディーがハーモニーを生み出すように、重なり合う音が共鳴しグルーブを生み出して行くように、味わう人たちの生活を豊かにし、広がりとつながりをもたらせたらという中澤氏の思いが、“トーキョーハチオウジン”というお酒に詰まっている。
PRODUCTS
- PRODUCT DETAILS商品説明
TOKYO HACHIO GIN CLASSIC
アルコール分:45% 内容量:500ml
国内の多くのクラフトジンでは原料に焼酎が使われていますが、良きジンを作る上での酒質そのものにこだわり、欧州から輸入したニュートラルコーンスピリッツを使用しています。使われている原料のとうもろこしは遺伝子組換でないことを示すNON-GMO を取得しておりグルテンフリーで安心して飲んでいただける材料を厳選しています。ボタニカルを包み込むとうもろこし特有の甘い香りと柔らかい舌触りが奥深さを演出しています。
使用ボタニカル: ジュニパーペリー、レモンピール、甘夏ピール、ビターオレンジピール、コリアンダーシード、アンジェリカルート、リコリスルート、カルダモン、カシアバーク、クローブ、ジャーマンカモミール、エルダーフラワー
TOKYO HACHIO GIN ELDER FLOWER
アルコール分:40% 内容量:500ml
甘夏とエルダーフラワーという相性抜群なボタニカルの甘い香りが、グラスに注ぐと華やかに広がり、ジン初級者にも楽しめるクラフトジンです。
“トーキョーハチオウジン”のジン作りに対するスピリットが詰まった”クラシック”をベースに、アルコール度数も少し控え、清涼感のある華やかな香りを特徴的に引き立たせ、ライトな感覚でジンを楽しめます。
使用ボタニカル: ジュニパーペリー、レモンピール、甘夏ピール、コリアンダーシード、アンジェリカルート、リコリスルート、カルダモン、カシアバーク、クローブ、エルダーフラワー
TOKYO HACHIO GIN ORIENTAL 夏季限定
アルコール分:45% 内容量:500ml
ORIENTALの名のとおり、ハーブとスパイスがまるで香水のように、次々と味覚と臭覚へ働きかけ、官能的な味わいが楽しめるクラフトジンです。
口に含むと華やかなフローラルさの奥に漂うレモングラスやカルダモンが織りなす甘さを感じつつも、ラストにはティンブールの刺激がほんのり余韻を残す。味覚と共に訪れる香りを感じ、気配を楽しむことができるお酒です。
TOKYO HACHIO GIN ORIENTAL 特設サイト
使用ボタニカル: 使用ボタニカル: ジュニパーベリー、コリアンダー、アンジェリカ、シナモン(カシア)、カルダモン、クローブ、オリスルート、レモンピール、はっさくピール、レモングラス、ローズヒップ、ペパーミント、ジャスミンフラワー、バールフルーツ、ティンブール、ガランガル、コブミカンの葉
ラベルについて
4大スピリッツの一つとして世界的に親しまれているジンは、もともと薬用酒としてこの世に生まれました。
そんな起源を思い越すような薬瓶をイメージしたデザインを使用し、ラベルは蒸溜所のある八王子の「八」の文字から着想したモダンな八角形のラベルに、古今東西どこにでも伝わる「八」の縁起にまつわる伝承も加えて、飲まれる方々への喜びと幸せを込めてデザインしました。
また、海外から見た「トーキョー」を視覚的に感じ、イメージが広がるようにと、漢字でもローマ字でもない、カタカナで商品名を表記、サックバットのロゴを配し、飲まれる方々のハーモニーが調和していくことを込めて、モダンでありながら懐かしさを感じるボトルデザインが完成しました。
ロゴについて
代表者中澤がオーケストラで担当しているトロンボーン、その原型であるサックバットをモチーフにしています。 音が奏でられたとき重なって倍音が生まれハーモニーとなります。その倍音が多く出るのがトロンボーンといわれています。実際には聞こえない音、しかし体感し心に響く、トーキョーハチオウジンが目ざす商品作りとトロンボーンの存在が代表者中澤を通して不思議と重なり合いつながることから、このロゴマークが生まれました。
- BOTANICALSボタニカル
トーキョーハチオウジンは主に以下の素材によって、
味と香りのハーモニーを奏でています。
-
Juniper Berry
ジュニパーベリー -
Lemmon Peel
レモンピール -
Amanatsu Peel
甘夏ピール -
Bitter Orange Peel
ビターオレンジピール -
Coriander Seed
コリアンダーシード -
Angelica Root
アンジェリカルート -
Licorice Root
リコリスルート -
Cardamom
カルダモン -
Cassia Bark
カシアバーク -
Clove
クローブ -
German Chamomile
ジャーマンカモミール -
Elderflower
エルダーフラワー
- MANUFACTURING PROCESS
製造工程図解・蒸留機説明
ジンの製造工程
トーキョードライジン について
EUでは、ジンの規定について以下のように定められています。
- 1 ジュニパーベリーの香りを主とする
- 2 農作物由来のアルコールをベーススピリッツとする
- 3 瓶詰アルコール度数は37.5%以上
さらに、3つのカテゴリー 「ジン Gin」 「ディスティルドジン Distilled Gin」「ロンドンドライジン London Dry Gin」に分けられています。
下のカテゴリーに行くほど、徐々にその条件が厳しくなっています。
“トーキョーハチオウジン”は ロンドンドライジンのスピリットや製法を継承し、東京発にしか表現できないジンとして、トーキョードライジンと謳っています。
ジン Gin
- 蒸留による抽出が必要なく、浸漬のみでもかまわない
- 天然香料もしくは人工香料なども使用可
- コンパウンドジン Compound Gin ともいわれる
ディスティルドジン Distilled Gin
- アルコール度数96%以上の農作物由来エタノールを使用し、ジュニパーベリーやその他のボタニカルを伝統的なジン用蒸留器にて再蒸留したもの
- 天然香料もしくは人工香料にて香味を付加したスピリッツを別途添加してもよい
ロンドンドライジン London Dry Gin
- 農作物由来の高品質エタノールを使用し、伝統的な蒸留器にて天然のボタニカルのみを使用して再蒸留する
- 留液のアルコール度数は70%以上
- ボトリングの際、少量の糖分の添加は可能だが、着色料は添加不可
- 「ロンドン」と謳っているが、産地の規定ではない
DISTILLERY
東京八王子蒸溜所とは
東京都の南西部、神奈川県に隣接し、すぐ近くに高尾山を望む八王子市は、緑と水に恵まれ自然が身近に感じられる豊かな場所です。古くから養蚕と機織が盛んで「桑町(そうと)」と呼ばれた織物の産地であり、交通の要所であった為、宿場町としても栄えた歴史を持ちます。近年では全国有数な大学都市としての側面を見せ懐の深い街として知られています。
そんな八王子で生まれた八王子蒸溜所は新たなメイドイントーキョーを生み出し、八王子の魅力的な場所となることを目指していきます。